2026年9月30日 · @Hideyoshi Namba
結論から言うと、今回はゲームのコンセプトそのものを作り直しました。
これまでは「STARTから30マス進んでGOAL」という普通のすごろくでした。今回からは、42マスの盤面を何周も回りながら数年間を生活する「人生・家計シミュレーション型すごろく」に変わります。
ゴールに早く着いた人や、お金を一番多く残した人が勝つゲームにはしません。数年間の生活を体験し、最後に「どれだけ稼ぎ、何に使い、何が残り、どんな経験をしたか」を振り返るゲームを目指します。
前回までのおさらい
前回までに、30マスそれぞれにお金のイベントを入れ、所持金が増えたり減ったりする仕組みを作りました。進む・戻る・1回休みのマスもあります。
ひとことで言えば「お金のイベントが起きるすごろく」でした。今回は、そこから方向転換した回です。
実装①:42マスの循環盤面
30マスを廃止し、42マスにしました。
42という数には理由があります。6面サイコロの出目の平均は3.5です。3.5マス×12回で約42マス。つまり、平均すると約12回で盤面を1周します。
盤面は長方形の外周をぐるっと回る形です。42を超えたら1に戻り、また回り続けます。GOALマスはなくしました。
1 → 2 → 3 → … → 12
↑ ↓
42 13
↑ ↓
34 ← 33 ← … ← 22

実装②:サイコロ1回=1か月
ゲームに「時間」を入れました。サイコロを1回振るたびに、1か月が経ちます。
12ターンで1年、36ターンで3年、60ターンで5年、120ターンで10年です。ゲームは盤面を何周したかではなく、経過した年月で終わります。
42マスとの組み合わせで、1周がおおよそ1年になる計算です。
実装③:始める前に3つを選ぶ
ゲーム開始時の流れも変えました。
最初に「人生モード」を選びます。社会人(独身)編、夫婦2人編、家族編の3つです。今遊べるのは社会人(独身)編だけで、残り2つは【準備中】としてボタンを無効にしてあります。
次に難易度です。ノーマルモードは借金なし・貯蓄50万円からスタート。ハードモードも選べるようにはしましたが、借金額や返済条件といった中身はまだ作っていません。
最後にプレイ年数を、3年・5年・10年から選びます。
つまり最終的には、人生モード×難易度×プレイ年数の組み合わせで遊べるゲームにしたい。ただ、全部を一度に作ると必ず破綻します。当面は「社会人(独身)編×ノーマル×3年」を完成させることに集中します。


主人公の設定:お金について深く考えてこなかった社会人3年目
社会人(独身)編の主人公は、お金の勉強をほとんどしたことがない社会人3年目です。
- 25歳前後、独身、一人暮らし
- 貯蓄50万円、借金なし、車なし
- スマホは大手キャリア
- 貯蓄型生命保険と、先進医療特約付きの医療保険に加入
- クレジットカード5枚、銀行口座4つ(メガバンク2、地方銀行2)
- 投資経験なし、NISA未利用、副業経験なし
お金に極端に困っている人ではありません。普通に生活しているけれど、深く考えずに金融商品やサービスを契約している。そんな、どこにでもいそうな若手社会人を想定しました。
将来のための「入れ物」を先に用意した
コード上では、プレイヤーのデータに4つの保存領域を先に作っておきました。収入の履歴、支出の履歴、資産の履歴、そして「経験カード」です。
今はまだ本格的には使っていません。後から機能を足すときに、土台を作り直さなくて済むようにするための準備です。
以前作ったイベント機能(お金が増える・減る、進む・戻る、1回休み)はそのまま残しています。ただ、増えた31〜42マスは今のところ「新しいイベント予定」という仮のマスです。
次に作るもの①:毎月の給料と固定費の精算
次に最優先で作りたいのが、毎月の家計の自動精算です。
今はイベントで直接お金が増減しています。これを、1ターン=1か月の仕組みを使って、毎月まず給料と固定費を精算し、その後にサイコロのイベントが起きる形に変えたいと考えています。
4月 給料日
給料 +220,000円
家賃 −60,000円
スマホ −8,000円
保険 −20,000円
サブスク −2,000円
今月収支 +130,000円
次に作るもの②:選んだ結果が「毎月」効いてくる仕組み
たとえばスマホ料金の見直しイベントでは、3つの選択肢を用意する予定です。
- やっぱり大手キャリアがいい
- 大手キャリア系の低価格プランでもいい
- 多少制限があっても格安SIMで十分
ポイントは、選んだ瞬間にお金が増減するのではないことです。選んだプランによって、毎月の通信費が変わります。数年間プレイすると、その差が積み上がっていく。固定費の怖さと面白さを、体感できる形にしたいと考えています。
保険にも同じ仕組みを使います。主人公は最初から貯蓄型生命保険と医療保険に入っているので、プレイ中に継続・見直し・解約を選べるようにします。
ただし、解約しなかった人を「不正解」にはしません。貯蓄型保険なら、ゲーム終了時に「累計でいくら払ったか」と「解約返戻金はいくらか」を並べて表示する。払った保険料は支出ですが、返戻金は資産として数えます。判断材料を見せて、評価はプレイヤーに任せます。
次に作るもの③:クイズ、選択イベント、経験カード
クイズは4択で、問題→選択→正誤判定→解説の流れにする予定です。テーマは生活防衛資金、NISA、保険、税金、投資、固定費など。問題文・選択肢・解説はすべてオリジナルで作ります。
クイズとは別に、「正解のない人生の選択」も入れたいと考えています。
たとえば「海外旅行へ行きますか?」。行けば現金が30万円減りますが、「20代の海外旅行」という経験カードが手に入ります。行かなければ現金は残りますが、カードはもらえません。ゲームはどちらが正解とも判定しません。
この経験カードは、今後かなり重要な機能になります。旅行、趣味、学び、人との時間。お金を使って得た経験を、支出で終わらせず「経験資産」としてゲーム終了まで残します。
🌏 25歳 初めての海外旅行 費用:300,000円
🎓 27歳 資格取得 費用:80,000円
🎸 30歳 趣味を始めた 費用:120,000円
将来的には、42マスを「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」「守る力」「使う力」の5つに分類し、色分けする予定です。ここでも、貯める力が良くて使う力が悪い、という評価にはしません。
最後に出るのは「勝ち負け」ではなく「人生レポート」
ゲームが終わっても、「あなたの勝ち/負け」とは表示しません。代わりに人生レポートを出します。
金融資産と負債。住居・通信・保険・趣味・旅行・自己投資に使ったお金。給与・副業・投資の収入。そして、手に入れた経験カード。
資産はたくさん残ったけれど、若い頃の旅行経験はほとんどない人。資産は少なめだけれど、旅行や趣味、家族との時間にお金を使ってきた人。どちらが良いかは、ゲームが決めることではありません。
一番お金を残した人が勝ち、ではない。勝ち負けは本人が決める。それがこのゲームの最終的なテーマです。
今回のまとめと次回
前回までは「お金のイベントが起きるすごろく」でした。今回、「数年間の人生を疑似体験し、お金と経験の両方を最後に振り返るすごろく」へ方向転換しました。
今回実装したのは、その土台です。人生モード選択→難易度選択→プレイ年数選択→42マスの循環盤面→1ターン=1か月、まで。
次回は、毎月の給料と固定費の精算に取り組む予定です。


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